まぬさん渡米日記 その4

正式な免許証の到着1 (2月7日)

2月7日にやっと正式な免許証が届きました。これでひと安心です。 ちょうど5カ月かかりました。これは9月に写真を撮ったものでした。 Dr.Ivan に見せると、「もうこれでみんな解決だな。」と喜んでくれました。 Mr.Alex も、「Congratulations!」と喜んでくれました。 VISA の関係で、「This license is issued as a license to drive a motor vehicle; it does not establish eligibility for employment, voter registration, or public benefits.」と入っています。 あと2週間早ければ2回目の更新をせずにすんだところです。 結局、1月末に写真と指紋をもう一度とられたわけですから。 こちらはどうなったのかと思っていたところに次の事件がおきました。

正式な免許証の到着2 (2月9日)

正式な免許証を受けとった2日後の、2月9日に、DMVから封筒が届きました。 もう来るものはすべて来たはずなので不審に思いながら開けてみると、なんと もう一つ免許証が来ました。 こちらは1月末に写真を撮ったものです。 係員が、「4週間以内に送る」と言っていた通りに来たわけですが、なんとも 信じがたいことが起こったわけです。 DMVはチェックをしていなんでしょうか。
次の週に、Dr.Ivan に2つ目の免許証を見せましたが、やはり苦笑していまし た。日本もアメリカも役所の仕事は時間がかかって、間違いが起こるのは共通 でしょうか。
当然、免許証は一人で一つしか持てないわけですから、一方を DMVに返しに行くことにしました。 もう行かないですむと思っていたところが、すぐにまた行かなくてはならない ことになったわけです。
DMVに行って、二つの免許証を見せると、
私「免許証が二つ届いたんですけれども。」
係「何か間違っているところは?」
私「ありません。」
係「では、こちらが無効です。」
と言っただけで古い方の免許証を取って、新しい方を返してくれて終わりです。

自動車の保険と保険料について

4月1日より、無保険車に乗っていたドライバーは厳しく取り締まられるように 法律が改正されるとのことでした。3月31日までは暫定期間だとのことです。 カーディーラーに聞くと、どうも学生が保険に入っていない場合が多いようで す。私の場合は車を買うと同時に一括払いで保険に入っていますから問題あり ません。たまに、分割払いにして、1カ月分の支払いを忘れて保険が無効にな るということもあるそうなので、分割払いの場合は気を付ける必要がありそう です。
車の保険料ですが、基本的にカリフォルニア州での運転経験が ないドライバーは、保険料が非常に高くなります。 しかし、日本であらかじめ英語の運転経歴の証明を貰っておけば、保険料が安 くなる場合があるとのことです。私は10年以上無事故無違反だったので、それ を聞いて失敗したと思いました。

ESL クラス

1月より UCI (University of California, Irvine) で、Professional Course の Extension を取ることにしたことは前回報告しました。 今回はその内容について報告します。

Speak Test

これは、視聴覚教室 (LL) を使い、受験者の英語の Speaking レベルをチェッ クするテストです。この結果によって、受験者の英会話レベル、および、どの Extension クラスを取ればよいかをアドバイスしてくれます。ヘッドセットと マイクを使います。基本的に、英語を聞きとり、それについて英語で答える形 式です。全部で6問でした。4ページ程度の紙の問題が与えられますが、これは どのような問題であるかを説明してあるものです。実際には聞きとりをし、そ れに英語でしゃべって答えるものです。すべてカセットテープに録音し、後で 担当者がチェックをし、結果を郵送します。
  1. 自分の名前、所属などを聞かれ、答える問題
  2. いろいろな質問に答える問題
  3. 途中までの文章を与えられ、その文章の続きを作成して答える問題
  4. 与えられた数枚の絵について説明する問題
  5. 8枚の絵から物語を作る問題
  6. 与えられた日時、場所、目的などをアナウンスする問題

それぞれの問題について、与えられた時間を使ってできる限り答えます。 時間が来たら次の問題に進みます。
結果は1週間ほどで来ました。以下のクラスが勧められました。

Speech Improvement I

これは母音、子音レベルの発音から、単語レベルの発音までを矯正するクラス です。特に、r + l + th を直しなさいという予想通りの結果を得ました。 母音は特に問題がないが、子音の、n、l、r、th の音ができていないというコ メントです。three は sree ではないと書かれました。

Grammar Review

これはボキャブラリーを増やす目的のものです。

Building Fluency

これは英会話の改善を行なうためのクラスです。

Speech Improvement I は取ることを勧められ、他の二つはどちらかを取った 方がいいというコメントでした。私はこの結果が出る前に、Speech Improvement I と Building Fluency のクラスを取 ることに決めていたわけですが、適切なクラスを選んでいたわけです。

Speech Improvement I for Nonnative Speakers

このクラスの先生である、 Ms.Seija は、9カ国語でき、英語が4番目の言語だということでした。 日本語は8番目だそうです。 「発音のクラスの先生は9カ国語できて、英語が4番目だって言うんで驚いた。」 と、 Mr.Alex に伝えると、「僕だって英語は2番目だよ。」とあっさり切り返 されてしまいました。 ここでよくよく考えてみると、Nonnative Speaker のためのクラスですから、 Native でない先生から教わる方が、Native ではない学生がどういったところ でつまづくのかがわかっているということに気付きました。 確かに、自分が日本語の発音を教えるとすると、Native な言語なわけですか ら、自然に身についてしまっているため、どう発音したらいいのかを考えたこ となどありませんから、Nonnative Speaker にこれを教えることは至難の技で あると考えられます。時々、Dr.Ivan に日本語の発音を聞かれますが、「どう 発音するんだ?」と聞かれても答えられません。
このあたりはコンピュータの言語が Native な人間はいないということを考え ると、コンピュータプログラミング教育は Nonnative Speaker に他の言語を 教えることに通じるところがあるのではないかという共感を覚えました。
講義の内容ですが、口と舌の絵や、実際に発音する様子を Ms.Seija が見せ ながら行なわれ、学生一人一人がその発音をし、それについてまた Ms.Seija が矯正を行なうという形です。今回は Ms.Seija が受け持ったクラスの中で最 小の人数だったそうで、全部で7名でした。Syllabus は以下の通りです。

man, bad などの a の発音が違うと言われ、
Seija「あなたのは、first と fast の発音が近過ぎる。」
私「え?」
Seija「日本で羊は何と鳴く?」
私「え?羊?」
Seija「メェーーでしょ。この音と同じ。」
や、 water の発音を習った時に、突然、Ms.Seija が私に向かって、
Seija「日本語でstrawはなんていう?」
私「ストロー」
Seija「違う、そうじゃなくて。」
私「あ、わら。」
Seija「まさにその発音だ!」
というようなやりとりもありました。Ms.Seija の教え方には時々、驚かされ ますが、教え方のコツをよく知っているというのが印象に残っています。

Building Fluency and Accuracy in English

こちらは、Dr.Lesly が担当する会話方法に関するクラスです。やはり英語が Native Language でない社会人を対象としています。また、このクラスは、将 来 ESL を教える教員を目指す夜間の学生が、教育の実習を行なう場所も兼ね ています。
最初の2回は Dr.Lesly が全般的な話し方について教えました。第3週目から、 最後の第8週までは、クラスを2つに分けて、教育実習生一人あたり2回の実習 を行ないました。毎回、それぞれの教育実習生が独自の教育方法を行ないます。 Dr.Lesley は、1回のクラスを前半と後半に分けて、教育実習生の補助や、サ ジェスチョンを行ないます。
我々、学生は担当の教育実習生の作成したプログラムに沿って、英会話の練習 を行ないます。2〜3人のグループに分け、テーマを与えられてそれについて意 見を述べることが重点的に行なわれました。また、ゲーム的な実習もありまし た。単語を升目に作っていくSCRABBLE や、イディオムを前半と後半に分けた 紙片を渡され、ペアとなる人を探す、イディオムで神経衰弱を行なうなどです。 学生のほとんどが米国に来て3年以上というレベルだったので、私には非常に 辛いクラスでした。
最後のクラスの後、クラスのメンバーで、何かしようということになり、休日 に海岸にピクニックに行くことになりました。元は私が何かしようと提案した ところから始まったわけです。その後も、この時の実習生や学生だった人達と 時々、どこかに出かけようという話がもちあがります。たとえば、ドジャース スタジアムで野球を観たり、LAにサーカスを見に行ったり、美術館に行ったり などです。また、私がコンピュータに詳しいということで、コンピュータの調 子がおかしいので見てくれと何人かに頼まれて、出向いて行ったりなどという こともありました。

Java クラス (Object-Oriented Programming Using Java)

これも同じく社会人を対象にした Java の UCI Extension です。私は、Java をどのように教えるのかに興味があり、このクラスを取ることにしました。
ホールで、PCとプロジェクターを使った講義形式です。 今回の受講者数は75名でした。 PowerPoint で作成したスライドをPCで見せながら、説明をしていく方法がと られています。 スライドのデータは、ftp server または http server から持ってくることが できます。受講者は、自分でこのファイルをコピーし、印刷して講義に持参す る必要があります。 実際に受講している人達は、オブジェクト指向や Java に関してはあまり知識 がない人が多いため、質問や、それに対する受け答えが非常に参考になります。 また、受講していると、この部分はわかりにくい、この例はよくない、といっ たことに気付きますから、自分が教える場合にはどうしたらいいか考えさせら れることも多々あります。 講義に関する情報は、http://milkyway.unx.uci.edu/ にあります。 シラバス、ホームワーク、インストラクターの紹介等を見ることができます。

評価方法は、 4つの assignments を受講者が Java を使用してプログラムを書き、それをフ ロッピーディスクに入れて提出し、インストラクターが採点し、合計点によっ てグレードをつけます。 各 assignment は25点与えられ、extra credit の問題を解くと更に5点が加え られます。 プログラムのバグ、期限遅れの場合には減点されます。
Points Grade
115+ A+
95〜114 A
80〜94 B
65〜79 C
40〜64 D
<40 F

グレードの配分は表の通りで、よい成績を取るのはかなり難しくなっています。
ftp サーバからシラバスのファイル (Syllabus.doc) を取ったのですが、なん とこのファイルにウィルスが入っていることを友人が見つけました。 早速、インストラクターに連絡しました。 すぐに、元のファイルは削除され、別のファイル (Syllabus.rtf) に置き換え られました。 しかし、約2週間たってから、このファイルにも同じウィルスが入っているこ とをインストラクターが見つけ、再度このファイルが削除され、新たなファイ ル (Syllabas2.doc) に置き換えられました。

タイヤのパンク

車のタイヤのパンクを経験しました。幸い、タイヤの空気が徐々に抜けていく パンクで、アパートの駐車場に止めてある時に起こりました。 土曜日に、なんとなくタイヤが沈んでいるような気がしていたのですが、日曜 の朝、見てみると、半分以上空気が抜けてしまっていました。 ここで初めてパンクしていると気がついたのでした。タイヤがボルトを1本噛 んでしまっていました。 スペアタイヤがトランクにあるので、それとパンクしたタイヤを交換すればよ いのですが、ホイールのナットが全然回せませんでした。 しばらくナットと格闘しましたが、この日はあきらめました。 翌日の月曜の朝、ディーラーに連絡し、直してもらうことにしました。 車がないと動けませんから、会社にもパンクを直してもらってから出勤すると 連絡しました。 もし出先でパンクしていたら、AAAに連絡しなければならないところでした。 こちらは路面の状態が悪いので、フリーウェイでパンクしている車をよくみか けます。


前のページに戻る。 次のページに進む。